肩こり、首こり、寝違え、頸椎症の原因
ひどい肩こり、首こり、寝違え、コリに伴う頸椎症の発症の原因は色々ありますがよくある例として
まず姿勢に関するもの
SEやライター、会計業務、など様々なパソコン業務、スマホ作業、その他下を向く姿勢が長く続く仕事、天井や上を長時間見上げる仕事、美容師や重たい機材、洋服を首や肩からかける仕事、乳児を育てている方など
これらは椅子やデスクの高さが合わなかったり、長時間同じ姿勢を続けたり、長時間首、肩に重さがかかっていたりすると、肩や首に負担がかかり、筋肉が疲労し、こりの原因となります。
肩こり、首凝りはなかなかやっかいな事が多いです。それは、仕事だったり、やらなくてはいけない事でなっている場合が多いのでやめてくださいとは言えないからです。
最近は、パソコン、スマートフォンの普及によって下を向く機会が増えたことによるものが多いと思います。
私もホームページを更新している時や、ちょいと別のパソコンで作業する時に膝の上に置いて作業した場合、一時間ほどやっていると首から肩甲骨の間ぐらいまで凝ってきます。
この状態が数週間続き、ノートパソコンを長距離持ち運んだ日には肋間神経痛が発症していました。
システムエンジニア(SE)やライター、絵師などパソコンを長時間扱う仕事の方は私以上に長時間それを毎日こなしているので必然的に頭痛や首、肩こりは起こる環境にいると思います。
こうした場合、本当はモニターを正面に置きできるだけ下を向かないようにする、資料も同様に下を見ないようモニターと横並びにするといいでしょう。それと同時に小まめに上を向いたり首を動かして血液を循環させるよう努めます。
ちなみに上を向いて作業をする方と下を向いて作業をする方の場合、前者のほうが治療回数は少ないことが多いです。理由は上を見る作業は時々正面を見たり下を見たりと血液の流れが良くなるのに対し下を向く方は意外とそのまま作業をやり続けることができるからです。
お布団の中で下を向いて携帯やタブレットをいじっているとなかなか治ってこないのでそのような日頃の行動を改善すると治療期間は短くなります。
いわゆるスマホっ首
資料を見たり、ウェブ閲覧、ゲームなど様々な事が出来る便利なスマホですが使い過ぎは首から背中まで筋肉を硬直させたり、姿勢次第では腰まで痛めたりするすさまじい兵器です。
現代を生きる20代女性の2人に1人はストレートネックになっていると言われていて、実際に来院される方を診ていると多くはストレートネックとなっています。もちろん仕事柄出会う確率は高いとは思っています。
将来的には腰痛を抜いて首肩こりが一番来院しそうな勢いです。
ここ近年では、新型コロナによりテレワークが普及し、自宅でデスクワークをする環境が整ってないにも関わらず長時間姿勢不良で作業をするので、大変多くなっています。
対策として自宅でのデスクワークはしっかり環境を整えましょう。新しいテーブルや椅子を買ったり、ノートパソコンを底上げする段ボールや機材を買ったりして下を向かないように環境を整えましょう。
また、デスクワーク、スマホの使い過ぎは特に頭痛の原因に多くなっています。
(1)ストレス、睡眠不足、運動不足
ストレスが溜まると交感神経が刺激され、筋肉の緊張が引き起こりや痛みが発生します。
少し詳しく書くと
ストレスが原因で体内のコルチゾールやアドレナリンなどのストレスホルモンと呼ばれるものが増加する事がわかっています。これらのホルモンは、筋肉を緊張させたり、筋肉を溶かしたり、太ったりします。
調べていたらボディビルの方や筋肉に詳しい方には有名な話みたいです。筋トレは身体にストレスを与える事で身体が大きくなる必要性を知らせるのでわかる気もします。
また、緊張した状態が続くと、血管が圧迫され、筋肉に十分な酸素や栄養が供給されなくなり、乳酸や二酸化炭素の蓄積が起こります。これらの物質が筋肉に蓄積すると、筋肉の疲労感やこり、痛みが起こります。
さらに、ストレスが原因で、自律神経のバランスが崩れることもあります。具体的には、交感神経が優位になり、副交感神経の働きが抑制されます。このため、筋肉が緊張しやすくなります。
こうなると悪循環でループしていくのでどこかで断ち切る事が重要です。ストレスを軽減し、リラックスすることで、筋肉の緊張が緩和することで痛みが消失するのでまとめて全部をよくする鍼が効果的な理由となります。
(2)運動不足、睡眠不足
運動不足の場合、筋肉が衰えているので、肩や首の筋肉は疲れやすくなります。運動不足の状態が続くと、血流が悪くなり、筋肉に栄養や酸素が十分に届かなくなることがあります。このため、筋肉の疲労感やこり、痛みが生じやすいという事になります。
運動不足の場合、体のバランスが崩れやすくなります。例えば、肩こりや首こりは、首や背中の筋肉が緊張することで引き起こされますが、脚やお尻の筋肉が弱いと、体全体のバランスが崩れ、肩や首の筋肉に余計な負担がかかりやすくなります。具体的には大腰筋の萎縮で背中がまるくなったり、逆にそり腰になって上半身に負担がかかります。こうなると首、肩の施術だけでなく、腰、股関節まで施術しなければならない事もよくあります。
睡眠不足の場合、筋肉が休まる時間が十分に確保されないため、肩や首の筋肉がこりやすくなります。また、睡眠不足だとストレスホルモンの分泌が増加し、筋肉の緊張が引き起こされたり、様々なストレスから不眠へと発展していくこともしばしばあります。
気が抜けないから身体を固めたまま動かない、不安や恐怖で緊張している、歯を食いしばり力がはいっているなど色々な事がありますが緊張しすぎると肩はこり、休んでいるときも緊張しつづけて回復しません。
(3)外力による衝撃、顎関節症、虫歯、歯軋りなどによる関連痛など
バイクでの転倒、交通事故での衝撃の多くは不意に起こる事です。わかっていれば身体に力を入れて衝撃を耐えようとしますが不意に来たものは最低限姿勢保持程度にしか力が入っていない所に強い外力を受けるので首はしなり想像以上の衝撃を受けます。その為、筋肉や首の骨に大きな負荷がかかり極度の筋緊張状態となって肩こりや首こりを引き起こしたり、頸椎症を発症したりします。
スポーツや格闘技などで強い衝撃が加わった場合はわかっていても受けきれない衝撃で同様に同じ事が起こります。また、格闘技のトレーニングなど継続的に行うもので痛めている所にさらに衝撃を受ける事もあるので注意が必要です。格闘技で試合をしていた患者さん達の多くはその衝撃やトレーニングからどこかしら故障しています。
こうなると通常の防御姿勢よりこれ以上痛めまいと筋緊張は強くなるので治療期間は長くなることが多いです。
顎関節症、虫歯、歯軋りなどによる関連痛
顎や歯に問題があると食いしばったり、痛みを我慢したり、ストレスを感じたりして首や肩こりの原因となります。
当然関連しているので、首や肩が悪ければ顎や歯に影響が出るパターンもあります。
これは、三叉神経主とした顎の筋や首の筋などの緊張により神経を圧迫され全体に悪影響を及ぼします。
また、目が悪い方も同様に目を細めて物をみたり、首を前のめりにして物を見ることで首などに負担がかかりコリの原因となります。
最近ではテレワークが増えてテーブルや椅子など仕事環境が悪いのか、首、かたこりの方は増えています。
治療法
背中、首、肩周りのこった筋肉を緩めていきます。
血行不良を改善し血流をよくすれば新しい酸素と栄養で筋肉は緩み、硬くなっていたものが柔らかくなり、圧迫されていた神経は開放されるので痛みは違和感、不快感は消えます。
基本刺鍼法はどれも同じなので症状に合わせて色々追加する部分を変えてゆきます。
例えば
首から背中にかけて背骨の脇を12本ぐらい鍼を打っていきます。首から神経が通るので首は背骨の横以外に肩甲挙筋、前中後斜角筋のラインにも4~5本ずつ鍼を打ったりします。
寝違いはこれである程度痛みは取れているはずです。
寝違えは何もしなくてもいつか治りますが痛みは取れても首は凝っているのでまた寝違えやすいです。できれば当日に治療しましょう。
そもそも寝違えは慢性の首、肩こりをお持ちの方がなる事が多いです。
肩こりは必要に応じて肩甲骨に付着している筋や肩を追加して各種症状に対応します。
具体的には肩甲骨の上や脇の下付近、三角筋など症状と相談して決めています。
スマホやパソコンの使いすぎによるものは患者様の生活習慣の改善なくして完治は難しいので協力してくださいますようお願いします。
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