北京堂式肉離れの鍼灸による治療(ふくらはぎ,太もも)など

北京堂式肉離れの鍼灸による治療(ふくらはぎ,太もも)など

北京堂式肉離れの鍼灸による治療(ふくらはぎ,太もも)など

皆さん、こんにちは。鍼灸、柔道整復師資格を持つの私が今回、お届けする施術例では、「肉離れ」について詳しく解説していきます。

肉離れは運動や急な動きの際に発生しやすい怪我であり、その原因や症状、テーピング法、そして治療法について分かりやすくお伝えします。

結論だけ先に記載すると、テーピングや安静にしている事も重要ですが、鍼による治療が体験としてもっとも痛みの減少と回復に作用しました。

また、施術症例が読みたい場合は下のほうまでスクロールしてください。

肉離れの主な原因

肉離れの主な原因は、急激な動きや過度な負荷が関与する事が多くあります。運動中に急に加速・減速したり、無理にねじったりすることで筋肉が緊張し、収縮と同時に伸ばされたりして筋繊維の断裂に繋がります。

スポーツや日常生活でのアクシデントが原因となります。

例えば、剣道で踏み込んだ時やテニスでダッシュしたり、急な方向転換をした際起こりやすいです。

肉離れの起きやすい部位について

筋肉の断裂なのでどこでも起こりえますが、よくみかけるのはふくらはぎ(下腿三頭筋)や太ももの裏(ハムストリングス)があります。

肉離れが起こりやすい筋肉の状態として、筋肉が事前に十分にウォームアップされていない場合や、疲労が蓄積されている状態、筋肉の柔軟性が損なわれている時など。

 

肉離れの症状

肉離れの典型的な症状には、患部の痛み、腫れ、機能障害(歩行困難)が挙げられます。痛みは動かしたり、負荷をかけたりした際に強くなり、触れると痛みを感じることがあります。

見た目では強めに損傷している場合、内出血をして青紫色になっていたり、軽度でも腫れやへこみが見らえる事がよくあります。

肉離れの治療法

肉離れの治療法にはR.I.C.E.療法が基本です。それは、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字を取ったものです。怪我をした部位を安静に保ち、氷で冷却し腫れを抑え、圧迫包帯で安定性を保ち、患部を心臓よりも高い位置に挙げることで血流を抑えます。これらの基本的なケアを行うことで、早期の回復が期待できます。

しかし、近年では、これらの処置に加えてというか一部変換して、P(保護・Protection)とO・L(適切な負荷・Optimal Loading)でPOLICE(ポリス)と呼ぶ考え方も普及してきました。

ようするに負傷した部分を使わなければ負荷がかからないので傷の治り自体はいいが復帰までの時間が遅くってしまうので患部は保護しながらも軽度負荷をかけまわりの組織をトレーニングし、萎縮を防ぐ事で復帰を早める事ができるという考え方です。

当然、負荷をかけるのでうまく調整しなければなりません。無理をして余計に動いた場合は、逆に怪我の治りが遅くなり結果として逆効果という事も考えられます。

ちなみに保護(Protection)は装具やテーピングなどで大丈夫です。

適切な負荷(Optimal Loading)は専門家による適切な負荷を指導してもらい行います。一般的にはやや難しいかもしれません。

 

 

本題の鍼による施術例

40代男性、剣道の練習中に大腿後部(ハムストリングス)と下腿三頭筋(ふくらはぎ)の両方を肉離れしたそうです。

初診時の所見では、ハムストリングスの少し上のほうに内出血を認め、当然、圧痛や運動痛があり、熱感もありました。松葉杖をついていたのでかなり痛かったのでしょう。

ふくらはぎのほうは内出血と熱感はなかったものの圧痛、運動痛はありました。

負傷してから一週間で、約一か月後に剣道の昇格試験があるため、なんとかしてほしいとの事。別の患者さんからの紹介でした。

一か月後という事なので、現状と残された時間を考えるとギリギリ間に合うかなと思いましたが本当にギリギリな予想でした。

 

そして、大腿後面に4列、内側、中心から少し外れた内外2列、外側に鍼を入れ、ふくらはぎは後脛骨筋の負傷はなさそうだったので内側と外側の2列で鍼を入れました。

 

1週間後に再度来院された際、状態の確認を問診しました。

問診の結果、施術後は鍼の違和感からか歩きにくさがあったが時間とともに減少し、数日後には歩くだけなら痛みはなくなったそうです。

しかし、圧痛や内出血は依然としてあり、内出血に関しては色も濃くなっていないのでここからは段々吸収されていくだろうと思いました。熱感に関しては消失していました。

術後の成果もそれなりに良かったと判断したので2回目も内容は変えず同様の処置を行いました。

 

そして、3回目の問診では、圧痛は減少し、軽度の動きであれば痛みもあまり起こらないそうです。あと二週間ほどで試験という事で予定より早いですが治りも早かったので、気を付けながらゆっくり型の確認や動きのチャックをする分には、問題ないとし、動くようにお願いしました。

施術内容は変えることもなく同様です。むしろ足をかばって変な動きをした成果股関節や腰に影響がでていたのでそちらも少しサポートしておきました。

 

4回目の問診では押すと何となく痛いかなぐらいで圧痛はほとんどなく、動いても痛くなかったそうです。筋の断裂した部分もしこりがあまりなくきれいに治ってきています。

施術内容は前回同様で、本気で動く事は気を付けるが普段通りに練習してくださいとお話しました。本人も特に不安感が強くあるわけでもなかったのでそこは心配いりませんでした。

 

感動の最終回

5回目は、試験が無事に受けられた報告があり、施術も最後となりました。松葉杖からここまでスッキリ順調に治って本当によかったです。

 

 

 

 

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